佳秀工業では、金属・非金属を含めて年間に約400種類の材質の加工を行っています。『金属・素材研究所』のコーナーでは、進化を続ける金属など新規素材の特徴について解説しています。
今回は焼付塗装の中でも最も一般的なメラミン樹脂塗料について紹介します。

目次

●焼付塗装とは
●メラミン樹脂塗料とは
 ・アミノ系メラミン樹脂(メラミン・ホルムアルデヒド樹脂)
 ・ポリエステル系アルキド樹脂
●最後に

焼付塗装とは

焼付塗装とは専用塗料を塗布した製品を100℃~200℃以上の高温で乾燥させて被膜を硬化する塗装方法です。焼き付けることで製品との密着性を高め、腐食しやすい金属製品の耐候性と防錆性を向上させます。
自然乾燥(常温乾燥)や強制乾燥よりも剥がれにくく塗膜の強度維持に優れていますが、高い温度で熱するため樹脂やカーボンなどの熱に弱い材質には不向きな方法です。
焼付塗装専用の焼付硬化型塗料には、大きく分けてメラミン樹脂塗料・アクリル樹脂塗料・フッ素樹脂塗料の3つが挙げられます。

メラミン樹脂塗料とは

メラミン樹脂塗料は「アミノ系メラミン樹脂(メラミン・ホルムアルデヒド樹脂)」と「ポリエステル系アルキド樹脂」から合成された樹脂塗料で、金属素材の塗装に最も多く使用されています。

●アミノ系メラミン樹脂(メラミン・ホルムアルデヒド樹脂)
有機化合物の一つであるメラミンとホルムアルデヒドが重縮合*することで生成される樹脂。
一般的にはメラミン樹脂と呼ばれる。
無色透明で光沢を持ち、耐薬品性や対溶剤性、耐水性などに優れていることから建築用の内装材や食器類・日用品などに用いられる。
また、他の樹脂と比べて窒素の含有量が多いため耐アーク性にも優れており、電気火災に対する安全性が高いことからコネクターやスイッチなどの部品にも使用されている。

*重縮合とは
低分子の単量体が水やアルコールなどの簡単な分子の脱離(縮合)を繰り返しながら結合して高分子の重合体を生成する化学反応の一種

●ポリエステル系アルキド樹脂
無水フタル酸などの多塩基酸とグリセリンなどの多価アルコール類が重縮合*することでできる樹脂。組成によって速乾性や耐水性、付着性などの性質が大きく変化する。
一般的にはアルキド樹脂と呼ばれ、塗料の他にはインクとして使用されている。

メラミン樹脂塗料の特徴は、低温かつ短時間で焼き付けができることです。
他の塗料の多くが150℃以上の加熱を必要とするのに対して、メラミン樹脂塗料なら低いもので110℃から120℃程度の焼き付けでも十分な耐久性や耐水性、耐酸性を得ることができます。
また、塗装面の艶の加減を「艶なし(艶消し)・3分艶・5分艶・7分艶・艶あり(全艶)」から選ぶことができたり、顔料の分散性が良いことによる発色の自由度の高さも特徴の1つです。

高い汎用性に加えて安価で手に入ることから広く利用されているメラミン樹脂ですが、一方で耐候性には秀でていないため、屋外用の製品に使用した場合チョーキング(白亜化)*と呼ばれる現象が生じることがあります。

チョーキングが発生した塗装面

*チョーキング(白亜化)とは
紫外線や風雨、熱などに塗装面が長期間晒されることで表面を保護する樹脂が劣化し、塗料に含まれる顔料や樹脂が粉状になって表面に現れること

そのためメラミン樹脂塗料の多くは機械内部や屋内用の部品などに使用されています。
ただ、屋外用の場合にも常に紫外線や潮風に晒されない環境であれば、費用などを考慮してこの塗装方法が用いられることもあります。

最後に

塗装ブース:8500×7000×3700  乾燥炉:8000×4300×3400

佳秀工業では手のひらサイズから4000×8000mmまでの様々な大きさや、日本塗料工業会色票番号やマンセル値に基づいたご要望色での焼付塗装が可能です。
設計・プログラムから組立までの塗装工程を含む一貫した加工も承っていますので、ご相談・お見積りの際はお気軽にご連絡くださいませ!

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